「10年後も、100年後も」

foufouが黒のワンピースを作り続ける「THE DRESS」シリーズ。
その節目の品番として生まれた「10番」です。

極めてシンプルでありながら、foufouの中でもずっと定番で愛されているブラックフレアワンピースです。線と分量の設計がすべてを決めます。

抑制のきいた上身頃と、裾へ向かって濃度を増す広大なフレア。装飾を足さず、構造だけで存在感を立ち上げた「黒」です。

襟ぐりはクルーネック、肩線は素直に落とし、胸元はごく浅いダーツで丸みだけを拾います。前後とも切り替えを最小限に留め、縫い目が視覚のノイズにならない配置に。

腕を下ろしたときの直線がきれいに残るよう、袖は手首で自然に留まる長さに整えています。

□ 5mの布が描くフレアに心踊る
このドレスの最大の特徴は、贅沢に使った生地量です。
スカート部分だけで約5m。手に取るとずっしりと重みを感じます。
しかし、その重さこそが歩くたびに裾を大きく揺らし、

空気を抱き込む豊かな曲線を生み出します。
一歩進むごとに、布が「さばかれる」所作さえ美しく。

歩きにくさをデメリットと捉えるか、それとも身体とともに舞う布を愉しむか。
その選択は、着る人に委ねられています。

□ 端正な上身頃と、静かなバランス
上半身はごくシンプル。ラウンドネックにすっきりとした長袖、
余計な装飾を削ぎ落とすことで、スカートの揺れを最大限に引き立てています。
ウエストの切り替え位置はやや低めに設定し、広がりすぎないラインを意識。
視線は自然と下へ流れ、裾のボリューム感が印象を支配します。

重厚感のあるシルエットでありながら、顔周りはすっきり。
その対比がこの服の凛とした空気を作り出しています。

□ 綿素材に潜む光沢
生地には固めのコットンを採用。
しなやかさよりも、張りと重みを選びました。

光をわずかに返すマットな光沢があり、
深い黒の中に「静かな艶」が漂います。

その生地感が、ボリュームのあるスカートに立体感を与え、
舞台衣装のような存在感を持ちながら、日常に収まる服となりました。

□ 節目にふさわしい「10」
THE DRESS の物語において、節目の番号として選ばれたこのワンピース。
重い、と感じるかもしれません。

けれどもその重さがあるからこそ、立ち姿が凛とし、動きが豊かになる、「退屈な日常をドレスで踊れ」というシリーズのテーマを、最も直接的に体現するのが、このワンピースです。

特別な日にも、ふとした日常にも。

布をたっぷりとまとい、自分だけのリズムで歩くとき、
このドレスはあなたの動きに呼応し、ひとつの物語を描いてくれるはずです。

【スタッフスタイリング】

身長163cm スタッフケイナ

① シンプルに品よくまとめたスタイル
すっきりとしたシルエットをそのまま活かし
無駄のない印象に仕上げたコーディネート。
白のソックスとバッグの金具がさりげなくポイントになり
黒のワントーンに軽さを添えています。
静かな存在感のあるクラシカルな着こなし。
（Mサイズ着用）

② ニットジャンパーを合わせたあたたかみのあるスタイリング
ざっくりとした編みのニットを重ねて
やわらかく親しみのある印象に。
淡いアイボリーが黒のワンピースを引き立て
秋冬らしいコントラストをつくります。
小物をコンパクトにまとめ
程よく抜け感を加えたバランスの良いスタイルです。
（Lサイズ着用）

以上、スタッフスタイリングでした！
皆様ぜひたくさん「ロングスリーブブラックフレアワンピース」を楽しんでくださいね！